吸血鬼の手帖

吸血鬼の館††幻想館†† 管理人"悠貴"による吸血鬼関連作品感想手帖。
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† ワールド・ミステリー・ツアー13 Vol.6 東欧篇

発売:角川書店(同朋社)
初版:1999年03月10日
価格:2,000
頁数:220
 好事家たちが誘う知的でミステリアスな13の旅 World Mystery Tour 13 Vol.6
 EASTERN EUROPE
 菊地秀行のルーマニア ドラキュラ紀行
 吸血鬼の影に怯え、血の伯爵夫人に恐怖し、魔術の首都を巡る鮮血の魔境へ
 折込 東欧ミステリーマップ
収録
1.ルーマニア、ドラキュラ紀行に出る菊地秀行
2.吸血鬼映画傑作選!!
血を吸う13の影に怯える
菊地秀行
3.ハンガリー、血の伯爵夫人に恐怖する桐生操
4.ポーランド、伝説の魔術師を追う栗原成郎
5.西部バルカン諸国の奇っ怪スポットを巡るミハエル・ステパニコフ
6.ロシア、ロマノフ王朝の秘密を暴く沼野充義
7.ブルガリア、物の怪たちの伝承を聞く伊東一郎
8.魔術の首都プラハを歩く石川達夫
9.ロシア、レーニン廟の秘密に迫る亀山郁夫
10.ウィーンの犯罪博物館を見学する宇田川悟
11.病める天国ペテルブルグをさ迷う坂内徳明
12.東欧に吸血鬼の源流を求めて栗原成郎
13.古典から現代まで、吸血鬼小説13作を読む編集部
 いいとこいろいろつまみ食い。
 13の項目に別れているので、それぞれの内容はピンポイント狙いで手短にって感じ。
「詳しくはvol.○の××篇を~」なんて欄外の注釈に書かれていることもしばしば。
 東欧全般に興味があるなら、いろいろ楽しめるので買っても良いと思います。が、問題は結構割高(ソフトカバーで2,000円)な事……以前にもしかしてもう絶版?
 吸血鬼関連以外の部分も一応目を通しましたが、流し読み程度なので細かく感想を書くのはやめておきます。

 1章は『吸血鬼幻想 ドラキュラ王国へ』の内容を枝葉末節ばっさり切って、ぎゅーぎゅー限界まで圧縮したような感じなので、ルーマニア部分だけ読みたいなら『吸血鬼幻想 ドラキュラ王国へ』を買った方が多分お買い得。
 ただこちらの方が紙の質が良いせいか、写真が見やすい気きがします。
 ★3つにするか4つにするか悩みましたが、写真の見易さで★4つにしてみました。
 他の吸血鬼絡みの章も、正直それだけを取り扱っている別の書籍を買った方がいいとは思うのですが、そんなにいろいろ買ってられないorちょっと興味があるだけ、ならこの本でも十分かも。

 『吸血鬼幻想 ドラキュラ王国へ』と比べると、菊地秀行氏が微妙に猫を被っているというか、言いたい事をオブラートに包んでる気が……。
 しかし……菊地秀行氏は本文中でポエナリ城への階段を1420段(、『吸血鬼幻想 ドラキュラ王国へ』でも1420段と記載)と書き、巻頭付録の東欧ミステリーマップでは1440段と書かれているのですが、真実の段数やいかに。
 ちなみに私は現地で1486段って聞いた記憶があります。聞き間違えたのかな。
 あと「ハンガリー王フニャディ・ヤーノシュ」という記述があるのですが、ハンガリー王なのはヤーノシュの息子のマーチャーシュ・コルヴィヌスの方で、フニャディ・ヤーノシュはトランシルヴァニア公だった気がするのです。はて。
 摂政はしていたはずですが、王と呼べる状態だったこともあるのでしょうか? 識者の方教えてプリーズ。

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