吸血鬼の手帖

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† ダレン・シャン

原題:Cirque du Freak: The Vampire's Assistant
原作:ダレン・シャン
監督:ポール・ワイツ
国:アメリカ
日本公開:2010年03月19日
製作国公開:2009年10月23日
僕の名前はダレン・シャン
 奇怪なサーカスのチケットを手にした時から――僕の運命は大きく変わった。
 ある日、親友の命を救うため、僕はバンパイアと取引をして半分だけ〈人間〉、半分だけ〈バンパイア〉、ハーフ・バンパイアとして闇の世界で生きていくことになった…。
出演
ダレン・シャンクリス・マッソグリア
スティーブ・レナードジョシュ・ハッチャーソン
ラーテン・クレプスリージョン・C・ライリー
デスモンド・タイニーマイケル・セルベリス
ミスター・トール渡辺謙
ガブナー・パールウィレム・デフォー

 オープニングは凄く好きでした。

 吹き替えで見たせいなのか、元からなのか、
 え?
 ってなりっぱなしでした。

 原作の1~3巻あたりをぐしゃっと圧縮して改変しました、ってところ。
 かなり設定が変わっています。
 これ、後半のあの設定にどうやって繋げるの? 擦り合わせできるの? と首を90度くらい傾げそうになるくらいに大幅な変わり様です。

 まず、ダレンとスティーブ、高校生くらいに見える……向こうの人は日本人より大人びていることを差っ引いても中学生? 原作って小学生(primary school)じゃなかったっけ。
 2人の年齢上げたのは大きいお姉さん向けですかねBL的な意味で。そうは思いたくないけど。
 そしてダレンが猛烈に優等生。両親の期待を一身に背負い、出世というなのレールの上を走らされる役。
 対するスティーブは典型的ドロップアウト組。世渡り? 何それ美味しい? ってくらい典型的なワル。
 この二人って、多少違いはあれど、小学生の悪ガキ2人組ってイメージだったんですが。しかも、どちらかといえばスティーブの方が大人のあしらいに長けた世渡り上手のじゃなかったっけ。何あのヤサグレ方。
 さらに、しょっぱなからマーロック登場ですよ。しかもMr.タイニーと一緒に!
 Mr.タイニーの出番を増やして悪の親玉風に見せたかったんだろうなっていうのはわかるんですが、それやっちゃうと後半のアレとかアレとか本当にどうするんだろう?
 つか、Mr.タイニー……
「諸君、私は戦争が大好きだ!」
 って演説始めるんじゃないかとドキドキしましたよ。何あの少佐っぷり。空中でバラバラになると心が躍るくらいの悪一辺倒っぷりで。
 どちらの陣営にもちょっかいを出し、掌の上で運命を弄ぶ、少し高い位置にいるキャラじゃないのか。
 ついでにリトルピープルがリトルピープルががががが(キリがないので省略)

 ダレン・シャンって児童文学だけど、善と悪は表裏一体で、立場に寄って見方が大きく変わったり、裏切りと思える事が実は守るための苦肉の策だったりと、渾然一体としているのが持ち味だったと思うんだけど……。
 こんなに善悪きっちり分ける必要あったのかな。
 子供向けに映画化したからわかりやすく?
 原作があれだけ人気ってことは、あの複雑さでも子供に受け入れられていたってことじゃないのかしら。
 なんでこんなに単純化しちゃったの???

 原作読んでなければ可もなく不可もなく普通のファンタジー(?)かもしれません。

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