吸血鬼の手帖

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† ヴァンパイア・ダイアリーズ1

原題:The Vampire Diaries-The Awakening-
作者:L・J・スミス(L. J. Smith)
訳者:市ノ瀬美麗
発売:オークラ出版 マグノリアロマンス
初版:2010年03月09日
原語版初版:1991
価格:762
頁数:292
 両親を事故で亡くし、叔母と妹とともに暮らす高校生のエレナ。彼女は心の内にあることを日記につづっていた。
 新学期を迎えた彼女の前に、ステファンという名のミステリアスな青年が現れた。筋肉質の引きしまった体つきに、上品で美しい顔。周囲のひとびとを惹きつける魅力の持ち主である彼は、エレナに冷たい態度を取りつづける。その態度にエレナは傷つくが、ステファンの冷淡さの裏には、悲しみに彩られた過去とたとえようもない孤独があった。
 彼は数百年ものあいだ、たったひとりで生きてきたヴァンパイアで……。
 1991年の作品が何故今になって翻訳されたのかなと思ったら多分ドラマ化合わせ?

 こんなにしょっぱなから「よし、そのまま地獄へ落ちろ」と思わせるヒロインも珍しい。
 大勢の取り巻きを従え、欲しいものは何でも手に入れる、学園の女王がヒロイン“エレナ”。
 ちやほやされるのが当然だった彼女が、初めて振り向かせることに苦労した相手が転校生の“ステファン”。実は数百年生きている元貴族のヴァンパイア。
 手を変え品を変え、今までこんな苦労をしたことない! とプライドを傷つけられつつも、何とかして彼の気を引こうとするところから物語が始まります。

 でも、実際のところは「振り向いてくれなかった」ではなくて、相手も彼女に心惹かれているからこそ見ないようにしていた、っていうお約束の流れなので……

 たまには痛い目見ろ女王様。

 なんて思ってしまう私は心が狭い?
 いや、作中でちゃんと痛い目見てるんですけど。物足りn……ゲフゲフ。
 まったく応援する気にならないけど、巻が進んだら応援したくなってくるのかなぁ。
 普段気丈にふるまっているけど、本当は心優しい普通の女の子なの! という狙いなのかしら……。
 若くして両親が事故死しているとか、彼女はパーフェクトではないっていう描写はあるものの、どうも自己中心さが癪に障る。

 なんていろいろ書いてみたものの、読んでて文体やプロットではなく、登場人物に腹が立つっていうのは、うっかりすっかり物語に入り込んでいる裏返しでもあるんですよね。
 きぃぃ、なんだか悔しいわ。


 TwitterでVampireって単語を検索するとこのドラマ関連のtweetが大量に引っかかってきます。
 英語のtweetを読んで回る気力はないので詳細わかりませんが、多分、放映時に実況&感想状態なんだろうなぁ。
 そこまで話題性&人気のある作品なら、この後の展開に期待を持っても平気だろうか。

 で、2巻が出ているはずなのにうちの近所の本屋には入荷してないってどういう……せめて新刊くらい入れてぇ!orz

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