吸血鬼の手帖

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† 屍鬼5

原作:小野不由美
作者:藤崎竜
発売:集英社 ジャンプコミックス
初版:2009年07月08日
価格:438
頁数:201
「起き上がり」の存在を、皆にどう説明するか苦悩する尾崎敏夫だが、理解者であった室井静信と意見の相違により、袂を分かつことに…。
 一方、武藤徹に襲われた結城夏野は、田中姉弟を村から脱出させようとするのだが…。
 藤崎竜って、読者をイラつかせる表現がやたら上手い気がします。良い意味で。
 つまらないとかそういうのではなくて、思わず登場人物に感情移入してイラッとしてしまう。
 最初に藤崎竜が『屍鬼』を漫画化するというニュースを聞いた時は、こんなにうまいことハマるとは思ってもみませんでした。
 悪い意味でイラつくんじゃないかと思っていたくらいで。
 まさかこの絵柄、このノリでシリアスな気分になれるとは。

 村人がどんどん追い詰められ、悪い方向へ悪い方向へと事態が流れていく状況。原作を読了していて展開がわかっていても気持ちがモヤモヤします。
 ところどころアレンジされているけど、そこまで原作とかけ離れてもいないし、無茶なアレンジでもないのでこのまま頑張って欲しいです。

 原作の『屍鬼』を貸しても全然読んでくれない人には、とりあえずこちらを読ませようかと思い始めました。
 この再現率なら安心して薦められる。

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