吸血鬼の手帖

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† ラスト・ブラッド

作者:林巧
発売:角川書店 角川ホラー文庫
初版:2009年05月25日
価格:552
頁数:195
 400年にわたる、オニと人類の争い。今、オニが栄華を極めしとき、現われた一人の少女。サヤ、16歳。セーラー服に身を包み、人の姿に化けたオニを見極めるや、日本刀で一刀両断に処す。
 彼女の目的はただひとつ。父親を殺した全てのオニの起源、究極の敵・オニゲンを葬り去ること。ついに動き出したオニゲンを察知し、今、サヤは走り出す。
 その戦いの先にいかなる過酷な運命が待ち受けていようとも。
 サバイバル・アクションホラー。
 2009年5月29日に日本公開された映画『ラスト・ブラッド』のノベライズ版。
 本屋によくある「映画・ドラマ化コーナー」、うちの近所の本屋も例に洩れずあります。しかしこのラスト・ブラッド、新刊平積コーナーには(少ないとはいえ)置いてあるのに、「映画・ドラマ化コーナー」では見事にスルー。影薄いのか……。
 そういえばナイト・ウォッチの時も完璧にスルーされていたっけ。
 アイ・アム・レジェンド公開中に、映画館と同じ建物に入っている本屋でアイ・アム・レジェンドが置いていなかったのよりは各段にマシですが。

 閑話休題。

 ノベライズなので基本的には映画と同じストーリー展開。
 ただし、ところどころ描写が違う部分有りでした。プロローグのようなサヤの独白が最初にあったり、映画ではやたら長かった序盤の戦闘シーンがほんの数ページで終わっていたり、オニゲンの行動が少し違ったり。
 小説だとおかしな町並みetc.を見せられずにすむので、純粋に内容だけに集中できました。
 激しいアクションシーンを楽しみたいなら映画、ストーリーを追いたいならノベライズで。

 あとがきで映画についていろいろ解説が書かれていて、このシーンはXXが下敷きとしてあって~というのは、確かに頷けるものでした。ブレランっぽいとかね。
 でもやっぱり全体的に残念と言わざるをえないです、映画。
 ブレランは未来だからあれでいいけどさ、過去の日本(東京)であれはどうなのさ……。

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