吸血鬼の手帖

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† 死が二人を分かつまで4

作者:前田栄
イラスト:ねぎしきょうこ
発売:新書館 ウィングス文庫
初版:2008年09月25日
価格:580
頁数:220
 ヴァンパイアの王国である『根の国』へと赴いたミカエラたち。そこで『始まりの御方』ことリリスから聞かされたのは、ヴァンパイアと人間の起源の物語。
 そして盟約を破ったエリオットにリリスが与えた罰は、『命の実』によって人間に戻ったカールと戦うこと。リリスの裁定に、総てを失ったかと思われた『J.C.』だったが……!?
 やがて『根の国』にエリオットが到着した時、長きにわたるエリオットとカールの、最後の戦いが始まった――。

 前田栄がおくるノイエ・ヴァンピリズム。
 闇と光が織りなす物語が、ついにその幕を降ろす――!!
 なんとこれで最終巻。
 3巻終了のあそこから、いったいどうやって終わらせるんだろうと思ったら、きちんと綺麗にまとまっていて、しかも密度とスピード感もあってとても楽しめました。
 割と淡々としたシリーズだと思っていただけに吃驚。
 伏線をきっちり回収しているところがとても好印象。
 エリオットがカールに対して言ったあの台詞が、再びこんな風に出てくるとは。そしてその言葉の通りの状況が成り立つとは。少なくとも、この巻数では無理だろうと思いましたが、こう来たかって感じです。
 正直この展開はまったく予想していませんでした。
 ヴァンパイアの始祖がリリスっていうのはよくあるのでわかるとして、そこから派生した部分の設定が予想外。
 ヴァンパイアの王国である「根の国」が実は「(ネタバレ)」だっていうのも凄い話で。
 意外性たっぷりだけど、かといって無理のありすぎる設定でもない匙加減、すんなりとこの結末を受け入れる気分になれました。


 最後に萌えを叫ぶ。
 ウォルフ可愛いよウォルフ~~~!
 ヘンリーも可愛いよー!

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