吸血鬼の館††幻想館†† 管理人"悠貴"による吸血鬼関連作品感想手帖。
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作者:あざの耕平
イラスト:草河遊也
発売:富士見書房 富士見ファンタジア文庫
初版:2008年06月25日
価格:660
頁数:382
「人と吸血鬼は共存することができると思いますか?」
ミミコは問いかける。
もしそうならば。手を取り合うことができるならば。いや、そんな未来が来ると信じるからこそ。頑張れる。たとえひとりぼっちでも。明日はきっと、ひとりじゃないって信じてるから。
十年前の香港で。今このシンガポールで。再び蘇る赤き血と黒き血の戦い。特区ではリンスケやバドリック、そしてサユカが、絶望的な状況の中、戦いを続ける。そんな中カーサたち『九龍の血統』は遂にシンガポールに上陸。狙いは今や『乙女』として世界の要となったミミコ! ミミコの危機にジローは間に合うのか!?
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ミミコがミミコらしくないと、こんなにもモヤモヤするものなのかと。こういう系統の底抜けに明るいキャラってあんまり好きじゃないことが多いし、実際ミミコよりジローやゼルマンやセイの方が遥かに好きなんですが、いざミミコの底抜けっぷりが鳴りを潜めると、その価値に気付かされます。
ミミコ、お前はそんなキャラじゃないだろう! 君の長所は真っ直ぐ自然な心だ!
なんて叫びたくなったりとかね。
だから、アンヌに「小娘」と言われた後、調子を取り戻したミミコに安心させられたり。やっぱりミミコはこうでなくっちゃ。ミミコが元気無いと安心して読めないよ。
第3部になって新しく顔見せしたキャラも良いには良いのですが、やはり初期からいるキャラに目が行ってしまいますよ。
各キャラそれぞれ見せ場があって、逆に完結が近いというのを感じてしまう。
尾根崎とか格好良過ぎでしょ……。
ゼルマン&サユカ組もジロー&ミミコ組に負けず劣らず好きなので、彼らが活躍し続けてくれて嬉しいし。+セイも頑張っているし。
ウォーロック家の三姉妹がこんなに熱いキャラだとは思いもよらなかったし。
ジローは朴念仁過ぎて世界の中心で愛を叫びやがるし。
あとがきにあった「残り2冊」宣言通りなら、あと2冊でどうまとめるのか。
9巻が割と良いところで区切れていて「今すぐ次巻寄越せぇ!」って叫ぶ程ではないので、残り2冊溜めてから読むべきか迷っていたりします。
2冊なら1年くらいで出るよね。待てる範囲だよね。でも1冊出た時点で気になって読んじゃいそう。
ブラックブラッドとレッドブラッド、果たして共存できるのか。
できるとしたらどんな共存なのか。
あまりお花畑なオチには持っていって欲しくはないけど、希望のある方向に行って欲しいと思う我儘読者でした。