吸血鬼の館††幻想館†† 管理人"悠貴"による吸血鬼関連作品感想手帖。
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作者:あざの耕平
イラスト:草河遊也
発売:富士見書房 富士見ファンタジア文庫
初版:2007年07月25日
価格:580
頁数:316
「何がいけなかったのかしら、ジローさん? 確かにあたしは役立たずで、孤児だからニートにすらなれないわよ? でもね、一生懸命理想を持って働いてたの。扶養吸血鬼を抱えて路頭に迷わなくちゃいけないほど、悪いことしてないわっ」
「ミ、ミミコさん落ち着いて」
「ねぇ、『貧すれば鈍す』って、人間究極的に追い込まれていくと、何も恐いものがなくなるって意味よね?」
「それは用法が間違っています!」
「……銀行強盗とかやってみようかなぁ」
「あ、兄者~。ミミちゃんが壊れたよぅ」
カンパニーの調停員をクビになり、無職となった葛城ミミコ。頼りない吸血鬼兄弟を引き連れ進むべき、彼女の明日はどっちだ!? 伝説のサクセス・ストーリー『クイーンM』編開幕! 読めば君の人生に勇気が芽生える1冊……のハズ!?
収録
1. | 失業者葛城ミミコの苦悩 |
2. | ホームレス葛城ミミコの放浪 |
3. | 社長葛城ミミコの野望 |
4. | 容疑者少女Aの逃亡 |
5. | 本家『クイーンM』の挑戦 |
6. | 調停者葛城ミミコの復活 |
7. | BLACK BLOOD CHRONICLE 黒き森の奥で |
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本編が限りなくシリアスなのに対して何なのこのノリ。
ものすごく息抜きにはなりますが、落差がありすぎてどうしていいやら。
でも気付いたら純粋に楽しんでいました。阿呆でいい。
極貧から金持ちへ、そして失墜、お尋ね者、と予想通りの失敗を、予想通りにこなして、お約束のオチに持ってくる。安心度100%のコメディ。
かと思えばBLACK BLOOD CHRONICLEは結構真面目。ナチスと吸血鬼の組み合わせ来たわぁ。
短編が短編だけで完璧に独立しているわけではなくて、後々本編に絡んできたり、本編に先に出てきていたネタ拾いだったりするので「あ~、これかぁ」なんて思いながら読むのが楽しいです。
刊行リアルタイムで読んでいたら忘れてそうなネタもあるんですけど。