† エデンの黒い牙
原題:Darker than you think
作者:ジャック・ウィリアムスン(Jack Williamson)
訳者:野村芳夫
表紙:フジワラヨウコウ
発売:東京創元社 創元推理文庫
初版:2007年05月31日
原語版初版:1948
価格:1,060
頁数:430
作者:ジャック・ウィリアムスン(Jack Williamson)
訳者:野村芳夫
表紙:フジワラヨウコウ
発売:東京創元社 創元推理文庫
初版:2007年05月31日
原語版初版:1948
価格:1,060
頁数:430
人狼伝説の権威モンドリック博士はゴビ砂漠で何を発見したか?
だが帰国会見の席上、新聞記者のウィルの目の前で、彼は怪死を遂げる。居合わせた赤毛の美女エープリルの不審な行動。疑惑を抱きながらも彼女に心惹かれてゆくウィル。
やがて彼は、救い主“夜の子”の降臨を待ち望む人狼族の存在を知る……。
カルト教団の聖典にもなった幻想文学史上最も危険な傑作!
むしろ吸血鬼出てきません。
なんとなく出てくるような気がしたんだけどなぁ。まさか単語と比喩でしか出てこないとは。
じゃあここで紹介することないじゃないかと自分にツッコミつつ、しっかり読んじゃった&一応吸血鬼に通じるような部分もあったので紹介。
ライカンスローピィをSFっぽい視点で描いた作品。分類するとダークファンタジーかなぁ? でも科学重視っぽい部分もあるしなぁ? って感じ。
別にSF色が強いわけではないので、ファンタジー好きの人、SF苦手な人でも普通に読めると思います。
遺伝子がどうのとか、優性遺伝と劣勢遺伝とか、ちょろっと出てくるくらいです。SFを意識する瞬間ってさほどありませんでした。
忙しかったので細切れに読んだのですが、読むのを中断するのが惜しい面白さ。途中、同じような展開が続く部分があって、そこだけはちょっと読んでいてダレた気分になりましたが、ようやく読み終わった時には妙な満足感が。
けど作品としては自分の好みど真ん中ではなかったです。と書くと何か矛盾している気がしなくもないけど。
吸血鬼じゃなかったからだろうっていうのは置いといて、好みじゃなかったのは、主人公含め登場人物がイマイチ好きになれなかっただけです、多分。
獣人の変身の説明とか、壁を通り抜ける描写とか、なんとなく吸血鬼に通じるものも多々あって、なるほどこういう考え方もあるなぁなんて思いながら楽しんでいました。
結末の大部分は読み始めてすぐに予想できるところど真ん中なので、アッと驚くような展開は期待しない方がいいです。
人類の陰に潜む異種、神話の時代より続く地球の支配権を巡る戦いの歴史とは?
なんて感じの文章に反応する人におススメ。
獣人萌えの人にもおススメかな。