吸血鬼の手帖

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† ウルトラヴァイオレット[小説版]

原題:Ultraviolet
作者:イヴォンヌ・ラヴァーロ(Yvonne Navarro)
訳者:鎌田三平
発売:竹書房 竹書房文庫
初版:2006年06月22日
原語版初版:2006
価格:762
頁数:377
 時は21世紀末。謎のウィルスに感染した超人間<ファージ>と彼らを抹殺しようとする人間政府は、激しい戦闘を繰り返していた。
 感染により人間を脅かす驚異的な頭脳と力を手にしたファージ。それに恐れを抱いた人間政府は、彼らを一瞬で絶滅させるための最終兵器を開発する。生き残りを賭けたファージは地下組織を結成し、兵器を奪うために「最強の女戦士」を送り込んだ。
 彼女の名はヴァイオレトt。
 ウィルスに感染した最愛の夫と子供を人間政府に奪われた彼女の生きる目的は、もはや「復讐」しかなかった。
 ファージの余命は感染後12年、彼女に残された時間はわずか8時間。驚愕の兵器の正体を知り、仲間の命令に背き、刻々と近づく死と向き合いながらもたった一人で人間政府と戦う孤高の女戦士ヴァイオレットの運命は!?
 切なくも過激な近未来アクション!!
 映画、『ウルトラヴァイオレット』のノベライズ版。
 とりあえず裏表紙のあらすじがいろいろ嘘吐き過ぎてどうつっこみいれたらいいものか悩みます。

 映画は字幕版で見たんですが、一度ちらっとVampireって単語が聞こえたくらいで、字幕上で「吸血鬼」という表現はありませんでした。吹き替えではどうだったんでしょう?
 でも、この小説では普通に出てきます、ヴァンパイア表記。何故映画であんなにヴァンパイアという単語を避けたのかわかりません。うう~ん。
 作中での正式名称は「ファージ」で、完璧に「伝染病」扱いの吸血鬼です。
 基本的に映画をそのまま文章にした感じで、大幅なシーンの増減などは無し。ただ、映画よりは「解説」されていて、設定は理解しやすくなっています。
 ただ、訳文に違和感があって読むのが辛い。
 ところどころ「てにをは」がおかしかったりするのは原稿から間違っているのか誤植なのか。
 文章につっかえる瞬間が度々あったのですが、それがなければもうちょっと楽しめたかなぁ。
 あと、映画を見た直後なら、映画の補足として楽しかったかも。時間空けすぎました。

 映画共々吸血シーンは無いので、オーソドックスな吸血鬼好きにはお勧めしません。

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