† ヴぁんぷ! III
【2ヶ月ぶりだね、日本の紳士淑女諸君! 今日は少々血生臭い話をするとしよう】
【復讐――そう、復讐の話だ。活劇から悲劇に至るまで、様々な物語に取り入れられる王道とも言うべき要素だよ】
【復讐は常に新たな復讐の芽を生む。様々な物語でよくそう言われるものだが……仮に、相手の親類縁者全て、さらにはそのまた縁者をも復讐の対象とし、全てを滅ぼし尽くす覚悟だとしたら? おそらく復讐の連鎖は止まるだろうが、その者に安らぎが訪れる事は無いだろう】
【そんな覚悟をしてしまった者は、この世界と――己自身にこそ復讐をしたいのだろうからね】
そして、吸血鬼たちの時間が始まる――。