吸血鬼の手帖

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† 満月と血とキスと

原題:Dead Unitl Dark
作者:シャーレイン・ハリス(Charlaine Harris)
訳者:林啓恵
発売:集英社 集英社文庫
初版:2003年10月22日
価格:714
頁数:415
 なかなかの美人なのに、人の心が読めてしまうという“障害”のせいで、これまで恋人ができなかったウエイトレスのスーキー。でも、ビルとならうまくいくかもしれない。青白く輝く肌、吸い込まれるような瞳、美しい鼻筋、すべてが魅力的。ただ、彼がヴァンパイアでさえなければ、完璧だった。そう、夜しか“命”を得られず、血に飢えるあまり、殺人さえ犯していなければ……。ヴァンパイアとの恋につきまとう連続殺人事件の驚くべき真相とは?
 南部ヴァンパイア・ミステリー・シリーズの1作目。本国では3作目まで出ています。
 吸血鬼がウィルスに感染した人間として権利を得た(多分)近未来のアメリカ、と設定はちょっとSFっぽく。でも中身を紐解いてみればサスペンス&ロマンス。
 ものすごくからっとした印象を受ける作品でした。何て言うか、人が死んでもからっとさらっと。じめじめした感じがあまりせず、あっさりしすぎている感が。好みの問題なのかもしれませんけどね。主人公のスーキー、もうちょっと悩んでもいいんじゃないかなぁ。
 あとがきでも「わかりましたか?」と書かれているんですが、“ババ”の正体がわかりません。誰なんだろう……。


2010/04/06
 もう2巻目以降出ないのかな~と諦めていたら、2009年になって版元&タイトルが変わって、ソフトバンククリエイティブから『トゥルーブラッド』というシリーズ名で発売されました。
 そっちを読む前に久しぶりに再読。改めて時代を感じるなぁ。
 電話を借りる描写や、テレフォンカード云々。携帯電話が出てこない。そして出てこないことにより、電話線がどうのというくだりも有り。

 前に読んだ時より面白く感じた気がします。
 が、やっぱりヒロインが軽く見えるのはあまり変わらなかった。

 ババの正体は「プ」の付く人でいいんだろうか。確信が持てないけど。

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