吸血鬼の手帖

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† 吸血鬼の壜詰

作者:物集高音
イラスト:佐藤三千彦
発売:講談社 講談社ノベルス
初版:2003年94月05日
価格:760
頁数:170
 巷の小学生を恐怖に陥れた口裂け女が待っていた意外な人物!? マスクに秘められたあまりにも切ない過去! 掌中の小壜から吸血鬼の正体、そして意外な来歴まで明らかに。花咲爺あ撒いたのは本当に灰だったのか? 手無し娘の両手の再生に関わる秘密とは!? 宵闇の密室で明かされる、都市伝説・昔話に隠された真実。
収録
1.花咲爺の灰
2.手無し娘の手
3.吸血鬼の壜詰
4.口裂け女のマスク
『第四赤口の会』というシリーズ物の2冊目。1冊目は「赤きマント」というのが出ている模様。
 帯には「あなたの知っている都市伝説は果たして真実なのか……? 常識を覆す本格民俗学ミステリ」の煽り。

 確かに情報量は多いです。
 が……
 読み辛い。文体が猛烈に読み辛い。読み辛いを通り越してストレスが。
 情報量は短編のこの頁数にしては多い。
 でも読み辛い。
 辛すぎる。

「第四赤口の会」という会合が舞台。当番(?)会員が持ち寄った特定のテーマ(都市伝説だったり妖怪だったり)に関して議論し、当番の用意した答えを導き出すという流れの繰り返しです。
「吸血鬼の壜詰」では、伝承の吸血鬼、血液嗜好症、食人、早過ぎた埋葬、ペストなどの疫病、ヴラド・ツェペシュとの繋がり、ジプシー、ヒンドゥー教etc.が議論に上がってきます。
 会員が濃いキャラクター揃いなので、喧々諤々の物凄い情報量を含んで議論が飛び交うわけですが……読み辛い。
 もうちょっと読みやすい文章だったら好きになったかも。

「口裂け女のマスク」を読んでいて、都市伝説の伝播速度とか大学の授業でやったなぁ……と遠い記憶を掘り起こしてみたものの、それが何の授業だったのかさえ思い出せないこの体たらく。社会学原論だった気がしなくも無い。

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