† 屍鬼1
人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、未だ古い因習と同衾する外場村。
猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。山深い集落で発見された三体の腐乱死体。周りには無数の肉片が、まるで獣が蹂躙したかのように散乱していた――。
闇夜をついて越して来た謎の家族は、連続する不審死とどう関わっているのか。
殺人か、未知の疫病か、それとも……。
超弩級の恐怖が夜の帳を侵食し始めた。
人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、未だ古い因習と同衾する外場村。
猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。山深い集落で発見された三体の腐乱死体。周りには無数の肉片が、まるで獣が蹂躙したかのように散乱していた――。
闇夜をついて越して来た謎の家族は、連続する不審死とどう関わっているのか。
殺人か、未知の疫病か、それとも……。
超弩級の恐怖が夜の帳を侵食し始めた。
コメント・トラックバックはご自由に。
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.vampyre.jp/mt/mt-tb.cgi/1126
--To 'Salem's Lot
とあるように、スティーヴン・キングの『呪われた町』へのオマージュ作品。
漫画化されたのを読んで、本家キングのを読んで、小説へと戻ってまいりました。
初めて読んだ時は1巻を読むのが正直辛かった記憶があります。特に序盤。
『呪われた町』もそうですが、序盤は淡々としていてほとんど何も起こらないので、「たるい」のですよ。
そしてキングの方は上下2巻、かったるいのは上巻。対するこちらは全5巻。キングの上巻がこちらでは1~2巻あたり。『屍鬼』もハードカバーの時は上下巻だったので、そういう意味では「上巻」は「上巻」に対応していたのかも?
次々と出てくる村人、入れ替わる視点、描かれているのは終始(ほぼ)平凡な日常。
読み続けていけば、その「日常」こそが恐怖の前振りだとわかっていくんですけどね。
今回は『呪われた町』を読んでそのまま続けてこちらに突入したので、「ああ、ここはあれを意識しているのか」というのがパッとわかって、おかげであまり退屈せずに読めました。
もし1巻の途中で挫けそうになったって人がいたら、いっそのこと先に『呪われた町』を読んでしまうといいさ。
大丈夫、元になったとはいえ、洋と和、雰囲気も捉え方も違う作品ですから。
今なら漫画版を先に読むのもあり。
それにしても登場人物の多いこと。
ただでさえ覚えるのが苦手なのに、この多さ。完全に頭がパンク。
でも開き直りました。パンクしたままで全然問題ありません。
余程何度も何度も出てくる重要人物以外は「その他運の悪い村人」くらいに記憶しながら読んでいても大して問題ありません。
なぜなら彼らは消えゆく「日常」の記号だから。
再読なのに、最後のページでゾクッと来たのは何故だろう。むしろ再読だから?
1巻と2巻を比べると2巻の方が大分薄いのは、ここで1巻の区切りをつけたかったからなのかな、と思いました。
初めて読んだ時はそんな事考えなかったなぁ。
仏僧である静信が明らかにアベルとカインをモチーフにした小説を書いているのも興味深いところで。
その内容はともかくとして!