吸血鬼の手帖

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† 百年の満月2

作者:鷹守諫也
イラスト:黒井貴也
発売:新書館 ウィングス文庫
初版:2002年01月25日
価格:600
頁数:271
 ヴィクトルの庇護のもと、新しい生活を始めたリュシアンは、従兄弟・マクシムの事故死の記事を見せられる。
 マクシムこそは、リュシアンの悪夢の元凶、忌まわしい記憶そのものだった。
『オマエガ悪インダ/腕ヲ追ッテヤル』。
 恐怖心を煽る言葉と苦痛。執拗に繰り返された行為。
 その死は、解放を意味するのか? だが、その葬式の場で、マクシムが突然息を吹き返した……!!
 母の死後、彼に苛まれ続けた過去をヴィクトルに知られたくないリュシアンは……。

 書き下ろしシリーズ、第二弾!!
 1巻よりも楽しめました。
 話自体は1巻から割と好みに近かったんですが、あまり熱中できなかったのは全てが読み始めてすぐに想像できる範囲から外れない流れだったからかも。それに加えて、やはり純然たる悪役がいた方が読んでる側にも張りが出ますよ、っと。
 リュシアンの暗さの原因は予想するまでも無いお約束的過去でしたが、トラウマっぷりの割りに復活が早かったなぁ。

 吸血鬼といっても、ひっそりオドを横取りタイプなんで、吸血シーンが無い。(1巻のエンドレは吸血っていうよりゾンビの御食事だし)
 設定的にもろな吸血シーンが無いであろうことはわかっているんですが、ついそれを期待してしまうのは、その他の部分がいかにもな吸血鬼だからなんだろうなぁ。
 いろいろ読んでいろいろ書いている割に、なんだかんだ言ってステレオタイプに結構弱いだろ、と自己ツッコミ。私もまだまだ未熟者のようです。

 最後の最後で次の巻への話を振り逃げとは。1巻の時と違って次が気になる終わりでした。
 仕事の合間に読んでいるので、見事なお預け状態を喰らう羽目に。

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