吸血鬼の手帖

吸血鬼の館††幻想館†† 管理人"悠貴"による吸血鬼関連作品感想手帖。
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† 大魔術師も楽じゃない!

原題:Myth-ing Persons
作者:ロバート・アスプリン(Robert Asprin)
訳者:矢口悟
イラスト:水玉螢之丞
発売:早川書房 ハヤカワ文庫FT
初版:1998年12月15日
原語版初版:1984
価格:600
頁数:302
 めでたく市場で魔術師稼業をはじめたスキーヴとオゥズ。だが、ただより高いものはない!? 悪口魔からもらったその屋敷には、奇妙な扉がひとつあった。
 ある日依頼人を装った何者かが、封印を破りその扉から姿を消した。どうやらこの不審な依頼人、お尋ね者だったようだ。
 さっそくオゥズが単身扉をくぐって謎の次元に潜入するが……
 吸血鬼、人狼の闊歩する異世界で、大魔術師の威信をかけて奮闘するスキーヴの大活躍!
 吸血鬼メインのシリーズではありません。

 古い本を引っ張り出して1巻から一気に再読中。

 マジカルランドシリーズ第5巻。(現在14巻目まで発売中)
 へっぽこ魔術師見習いからハッタリ宮廷魔術師を経て、とうとうディーヴァの市場(バザール)で魔術師稼業を始めたやっぱりはったり大魔術師スキーヴ。
 でもディーヴァの商人から貰った家には謎の次元に繋がる扉が……。
 扉の向こうに住むのは世にも恐ろしい吸血鬼や人狼たち! スキーヴ一行の運命やいかに!?

 と思いきや、そんなホラーな展開にはならないのがマジカルランドのお約束。
 ユーモアたっぷりに読者の持つ吸血鬼や人狼の伝承のイメージを茶化してくれます。
 巻を追うごとに確実に成長していくスキーヴと、スキーヴの周りに集まる仲間の姿も読んでいて楽しいです。
 そしてオチも見事。
 ここで登場する吸血鬼“ヴィク”は、この巻以降準レギュラー扱い? でちょこちょこと顔を出すようになります。

 再読のきっかけは1ヶ月ほど前に流れた作者の訃報。
 吸血鬼関係無しに好きなシリーズだっただけに、非情に残念です……。

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