吸血鬼の手帖

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† ドラキュラ伝説 吸血鬼のふるさとをたずねて

作者:レイモンド・T・マクナリー&ラドゥ・フロレスク
発売:角川書店 角川選書
初版:1978年11月30日
価格:960
頁数:325
 恐怖の「吸血鬼ドラキュラ」
 史実か伝説か――
 その実像をさぐる注目の異色レポート

十九世紀末、ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』が出版されるや、たちまちにして悪夢の戦慄のうちに全世界を震撼させた。
 以来、映画・演劇の中でさまざまに形・姿を変えつつ、あの吸血鬼ドラキュラは、いまな世界を跳梁跋扈しつづけている。
 本書の二人の歴史学者は、ドラキュラの故地トランシルヴァニア・アルプスの奥深い山中で、ついに真正のドラキュラ城を発見する……。
 史実か伝説か、それともストーカーの単なる虚構なのか。黎明期ルネサンスの東欧を舞台にくりひろげられる血で血を洗う凄惨な戦乱、その歴史の中に意外なドラキュラ像が浮かび上がってくる。
 今では「ドラキュラのモデルはワラキアのヴラド・ツェペシュ」という話は吸血鬼が好きで少しその歴史を調べた人なら誰でも知ってますよね。
 それをきっちり検証した最初の書籍。この素敵な吸血鬼ヲタクな歴史学者がいなければ、トランシルヴァニアにドラキュラ城が実在することは今もなお判明していなかったかもしれません。

 というわけで、ドラキュラ好きが高じてドラキュラの故郷と歴史を調べまくって、挙句の果てには城まで突き止めてしまった究極のドラキュラヲタクが、その歴史と伝承と虚構を熱く熱く語りまくる1冊。
 今出版されているヴラド公絡みの本は大抵この本を下敷きにしている感じなので、これを読んだ上で他の本に取り掛かると理解度は確実にアップ。読んで損は無いと思います。
 惜しむらくは、絶版。

 ネットの古書店で検索すれば、500円くらいから見つかります。

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